準備を進めていた「動物への意識が変わるセミナー7/23」のレクチャー概要が講師のデビー・ポッツ先生から届きました。
セミナーでは、動物と関わること50年の経験を持つデビー先生(テリントンTタッチインストラクター、ボディートーク施術士)が、犬や猫のデモンストレーションをまじえて心に響くレクチャーをしてくださることは、この概要から容易に想像がつきます。
このまま本にしたいくらい、素晴らしい内容です。
そして、この概要の最後の一文を読んで、私は思わず涙してしまいました。
その文章は最後にご紹介しています。
愛犬ドルチェと暮らして11年が過ぎました。
11年前、十年以上迷った末に初めて自分の責任で子犬を迎える決心をした私は、共に幸せに暮らすためにと、十冊を超える国内外のしつけ本を読み比べ、動物行動学の本にも手を伸ばし、しつけの先生を選び、ドルチェが来る前からしつけ教室に通い、環境音CDを用意し、動物病院を調べ、彼女が生涯にわたって体験するであろうことをノートにリストアップして、万全の体制を整えました。
片手に乗るほど小さかった彼女が生後8週齢で我が家にやって来るとすぐに、パピーパーティやしつけ教室をはじめ、日々新たな体験を用意しました。
毎日バスや電車や車に乗せ、あらゆる場所に出かけ、生後100日までに100の人間と100の動物に会わせると良いと聞けば、人間だけでなく大小さまざまな種類の犬や、猫、馬、牛、羊、山羊、ウサギ、鳥、魚などと対面させ、共に多くの事にチャレンジし、家庭犬訓練試験を受け……
今思うとどれだけ肩に力が入っていたのだろうと思いますが、特に最初の2~3年が大事と聞くと、当時手に入る情報の中から、彼女の心の栄養、心の貯金になると思われる最善のことを全てしてきたつもりでした。
それでも時とともに暮らしは変化し、自分の価値観も変わり、しつけの常識も変わり、今振り返ると何が正解だったかは分かりません。
恐らく「これがベスト」というものは今もないのでしょうけれど、我が子のこととなると、果たして彼女は私の元にやって来て本当に幸せだったのだろうかと、今なお飼い主としての自分をジャッジされているかのような気持ちになることもあります。
私たちは、自分の思い込みや体験のフィルターを通して、共に暮らす動物を見ています。
そして暮らしに慣れ、経験を重ねるほどに、彼らを先入観なしに見ることは難しくなっていきます。
一方動物達は彼らのやり方で、絶えず様々なサインを送り、私達とコミュニケーションをとろうとしているはずです。
この秋12歳になるドルチェを見ていると、日々愛おしさは増すものの、もっとああすれば良かった、こうすれば良かった、もしもこの先こうなったらどうしようと、目の前にいる彼女を通り越して、過去を悔やみ、未来を憂う自分がいます。
しかし、それでもやはり、動物との暮らしは素晴らしいものであることには間違いありません。
11年前、何もわからなかったひとりの飼い主は、動物との暮らしを通して成長させてもらいました。
そして、まだまだこれからも成長したいと思うのです。
動物先生は偉大です。
Debby Potts 先生、セミナー概要より一部抜粋
___(中略)
Animals are not vengeful.
They are not trying to get back at you or make you feel bad when they don’t do what you want.
They are great teachers for us in many ways.
They live in the present moment and invite us to learn more about ourselves as we work to understand the world from their perspective.
動物には復讐心はありません。
あなたが望むようにしないのは、仕返しをしたり、あなたを不快にさせようとしているのではないのです。
彼らは多くの点で私たちの偉大なる教師です。
彼らは今この瞬間に生き、そして、彼らの視点から見た世界を理解しようとすることで、私たち自身への理解を深めるように私たちを誘(いざな)っているのです。
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