二日前のことです。
夜中に寝返りを打った時にめまいを感じました。
それから動くたびにクラクラしたり、天井がグルグル回ったり。
めまいは吐き気を伴い、じっとしていると症状は治まるのですが、上体を起こすとまたクラクラ、フワフワ……
結局その日は昼過ぎまで起き上がれず、ようやく起きて身支度をして、地元の耳鼻科を受診したら、
「良性発作性頭位めまい症」
と診断を受けました。
良性と付くように深刻な病気ではないのですが、頭を動かすと症状がでるので、顔を洗うのもひと苦労。
歯を磨くその振動でさえ、めまいと吐き気を催すのです。
症状を引き起こすメカニズムはシンプルで、耳の中の平衡感覚に関係する構造に耳石というものがあり、それが本来いるべき場所から三半規管に入り込んでしまうと、脳に誤った感覚情報が伝わってしまうということだそうです。
つまり体はまっすぐなのに、脳への情報は「前傾している」とか「横を向いている」など。
これは車酔いのメカニズムと同じらしく、本当にその気持ちの悪さは車酔いそのものです。
耳鼻科では症状を抑える薬を処方されたのですが、対処療法だそうで、自然に症状が治まるには2~3ヶ月ほどかかることが多いと説明を受けました。
冗談ではなく、何をしてもこのクマのような状態なので、何とかならないものかとネットで調べてみると、「Epley法(エプレイ法、エプリー法)」という、石を三半規管から移動させるやり方の動画を見つけたので試してみました。
石が道に迷いこんだのなら、その道を戻ればよいという理屈で、やっている間はすごーく辛いのですが、2回繰り返したらめまいが少し改善し、歯磨きしても気持ち悪くならないくらいまでに回復しました。
症状はまだ観察が必要ですが、耳鼻科のドクターが診察の時に面白い話をしてくれました。
この「良性発作性頭位めまい症」という病名が付けられた時は原因が耳石であることはわかっていなくて、良性で発作性の回転性めまいなので、そう名付けられたのだそうです。
その後、原因がわかったので、いまは「耳石症」などとも呼ばれているそうですが、
病名を変えてしまうと過去の文献との整合性がとれずに混乱するので、最初の名前のままにしているそうです。
へぇ~、病名にもいろいろと事情があるのですね。
そんな雑学に相変わらず関心しがちですが(笑)、今回のことで耳の構造とバランス感覚のことを少し知り、本当に生き物の体は精巧で神秘的で、それを知らなくても自分の体ってきちんと動いてくれているのだなぁと、つくづく思いました。
耳石、ご用心です。
【 後日談 】
Epley法でひどいめまいと吐き気は改善したものの、夜中寝返りのたびに目が覚めたり、日中も症状が残っていたので、後日信頼するボディートーク施術士にセッションをしてもらいました。
すると翌日にはめまいはスッキリ改善!
発症時の辛さを「10」とすると、Epley法で「10→4」に、その後ボディートークで「4→0.5」まで回復しました。
残り0.5は、時々「あれっ? ふらつくかな??」という感覚がわずかに残っているので、あとは治癒力にゆだねて様子をみようと思います。
セッションで明らかになったことなのですが、耳石の問題は私の意識から来ていました。
「やはり……」という感じですが、人間の意識がいかに体の症状に反映しているかがわかる、とても面白い症例です。
後日ブログにアップしたいと思います。
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